床下に害虫が発生すると、不快なだけでなく、家の構造を傷めたり健康被害を引き起こしたりする可能性がありますよね。
特にシロアリやムカデ、ゴキブリなどは、一度住みつくと駆除が厄介になることも。
とはいえ、業者に依頼すると高額な費用がかかるため、「できるだけ自分で駆除したい」と考える人も多いでしょう。
この記事では、床下に発生する害虫の種類や侵入経路を詳しく解説した上で、自分で行える効果的な駆除方法やおすすめのアイテムを紹介します。
さらに、駆除後の掃除や再発防止策、業者依頼の判断基準についても解説するので、コストを抑えつつ、安全に害虫を駆除したい方に役立つ内容になっていますよ。
床下の害虫を自分で駆除する前に知っておくべきこと
床下に発生する害虫の種類と特徴
床下にはさまざまな害虫が生息しやすく、それぞれ異なる特徴を持っています。
自分で駆除を行う前に、どんな害虫が発生しやすいのかを把握しておきましょう。
床下に発生しやすい害虫の種類
木材を主食とし、建物の柱や床を食害する。
特に湿気が多い環境を好み、気づかないうちに家の耐久性を低下させる厄介な存在。
湿気の多い場所を好み、ゴキブリやクモを捕食する。
攻撃的で咬まれると激しい痛みを伴うため、特に注意が必要。
雑食性で、食べ物のカスやゴミがあると繁殖しやすい。
繁殖力が強く、一度発生すると駆除が難しくなる。
ムカデに似た見た目だが、ゴキブリを捕食する益虫。
ただし、見た目が不快に感じることも多い。
畳や布団にも影響を与える害虫。
床下の湿気が多いと増殖しやすく、アレルギーの原因になる。
湿気を好み、大量発生すると家の中に侵入することもある。
これらの害虫は、環境が整えばすぐに増殖してしまいます。
そのため、まずはどんな種類の害虫がいるのかを確認し、それに応じた対策を考えることが重要です。
床下の害虫はどこから侵入するのか?主な侵入経路3つ
害虫が家の中に入ってくる経路は意外と多く、どこから侵入しているのかを知ることが駆除の第一歩です。
主な侵入経路として以下の3つが挙げられます。
① 基礎の隙間やひび割れ
家の基礎部分にひび割れや小さな隙間があると、そこから害虫が侵入します。
特にシロアリやムカデはわずかな隙間からでも入り込むため、しっかりと塞ぐことが大切です。
② 換気口や通気口
床下の換気口は、湿気対策として設置されていますが、害虫の侵入経路にもなります。
特にゴキブリやムカデはこの換気口から入り込むことが多いため、防虫ネットを設置すると効果的です。
③ 床下点検口
床下点検口は、メンテナンスのために開閉できるようになっていますが、密閉が不十分だと害虫が侵入します。点検口の隙間をテープなどで塞ぐことで、害虫の侵入を防げます。
侵入経路を特定したら、それぞれの場所に応じた対策を取ることが必要です。
特に、隙間の補修や防虫ネットの設置などの対策を行えば、害虫の侵入を大幅に防ぐことができます。
床下に害虫が発生する原因
害虫が床下に発生しやすいのは、主に「環境」に原因があります。特に、湿気や通気不足が大きな要因となります。
① 湿気の多さ
床下が湿気を帯びると、シロアリやムカデ、ダニなどの害虫が発生しやすくなります。
特に梅雨の時期や台風の後は、湿気がこもりやすいため注意が必要です。
調湿材や換気扇を設置することで、湿気をコントロールできます。
② 通気不足
換気が不十分だと、湿気が逃げずに害虫が繁殖しやすい環境になります。
床下換気扇を取り付けたり、換気口の周囲の障害物を取り除くことで、通気性を向上させましょう。
③ 木材の腐敗や食べ物のカス
シロアリは腐った木材を好むため、放置すると被害が拡大します。
また、床下に落ちた食べ物のカスやゴミはゴキブリの格好のエサになり、害虫の発生を助長する原因になります。定期的な清掃や、腐った木材の交換が必要です。
これらの原因を放置すると、害虫が発生しやすい環境が整ってしまいます。
湿気対策や通気改善を行うことで、害虫の発生を未然に防ぐことができます。
床下の害虫駆除を自分で行う方法と効果的な対策
市販で買える害虫駆除アイテムおすすめ5選
床下の害虫駆除を自分で行うなら、市販のアイテムを活用するのが手軽で効果的です。
以下の5つは、特に評判が良く、使いやすいアイテムです。
1.バルサン
害虫の隠れた場所にも煙が届くため、床下全体の駆除に効果的。
カインズやコメリ、などでも購入可能です。

使い方:床下の通気口を塞いでから使用し、6〜8時間放置
注意点:ペットや食品に煙がかからないようにする
2. 害虫駆除スプレー(殺虫剤)
床下の特定の場所に発生する害虫をピンポイントで退治。
使い方:害虫の出入り口や発生源に噴射
注意点:換気しながら作業する
3. 防虫シート・忌避剤
害虫の侵入を防ぐために、床下の入口や湿気の多い場所に敷くと効果的。
使い方:床下の通気口や基礎部分に設置
4. 床下調湿材(湿気対策)
湿気を抑えることで害虫の発生を防ぐ。
使い方:床下全体に敷くか、ポイント使用
5. 超音波害虫撃退機
音波で害虫を寄せ付けない装置。
電源を入れるだけで継続的に防除できる。
注意点:即効性はないため、長期間の使用が必要
床下の害虫駆除を自分で行った後の再発させないための予防策
害虫駆除が終わったからといって安心してはいけません。しっかりと予防策を講じなければ、また同じように害虫が発生してしまう可能性がありますよね。
ここでは、害虫を寄せ付けないための対策を詳しく解説していきます。
床下の湿気対策3選【調湿材・換気扇・防虫シート】
床下の湿気は害虫にとって快適な環境を作り出します。
特にシロアリやムカデは湿気の多い場所を好むため、しっかりと湿気対策をしておくことが重要です。
以下の3つの方法を活用して、床下の環境を改善しましょう。
① 調湿材を設置する
調湿材は、床下の湿度を適切に保つためのアイテムです。
吸湿性のある炭やシリカゲルを活用したものが多く、市販のものでも効果が期待できますよ。
② 床下換気扇を取り付ける
通気不足が湿気の原因となるため、換気扇を設置するのも有効です。
特に風通しが悪い家では、換気扇の効果が大きく出ますよ。
③ 防虫シートを敷く
防虫シートは、害虫の侵入を物理的に防ぐために役立ちます。
シロアリ対策としても有効です。
室内への害虫侵入を防ぐための対策【侵入経路封鎖・防虫スプレー】
床下に害虫が発生すると、最終的には室内にまで侵入する可能性があります。
特にゴキブリやムカデは床下から室内へと上がってくるため、侵入経路をしっかり防ぐことが大切ですよ。
① 侵入経路の封鎖
害虫は小さな隙間からでも侵入してきます。
以下のポイントをチェックし、しっかりと対策をしましょう。
2.換気口や通気口:目の細かい金網やフィルターを設置。
3.排水口やエアコンのホース:防虫キャップを取り付ける。
② 防虫スプレーの活用
害虫の侵入を防ぐために、市販の防虫スプレーを定期的に使用するのも効果的です。
2.ゴキブリ対策:排水口や壁の隙間にゴキブリ専用スプレーを使用。
3.シロアリ対策:木材部分に防蟻スプレーを塗布。
床下の害虫駆除を自分でできない人の業者に頼むポイントと注意点
自分での対策と業者依頼の判断基準
害虫対策は自分でできるものもありますが、場合によっては業者に依頼したほうが効果的なこともあります。
ここでは、自分で行う場合と業者に依頼する場合の判断基準を整理しておきます。
自分で対策すべきケース
以下のような場合は、市販のアイテムを活用して自分で対策を行っても問題ありませんよ。
業者に依頼すべきケース
一方で、次のような場合は専門業者に依頼するのがおすすめです。
予算や状況を考慮しながら、最適な方法を選ぶことが大切ですよね。
害虫の被害を放置すると被害が拡大してしまうため、早めの対応を心がけましょう。
床下害虫駆除の業者を選ぶ際のチェックポイント5つ
害虫駆除業者を選ぶ際は、適当に決めると後悔することがありますよね。信頼できる業者を見極めるためには、以下の5つのポイントを確認しましょう。
口コミサイトやGoogleレビューを活用して、実際の利用者の声を確認してください。
施工実績が多く、評価が高い業者を選ぶと安心です。
「基本料金○○円~」と書かれていても、追加費用が発生するケースは少なくありません。
事前に見積もりを取り、総額を確認しましょう。
ペットや小さなお子さんがいる家庭では、安全性の高い薬剤を使用する業者を選ぶことが重要です。
業者に使用薬剤の種類や影響について聞いてみましょう。
「駆除後すぐに再発した」といったトラブルを避けるために、一定期間の保証や再施工サービスの有無を確認してください。
問い合わせの対応が遅かったり、説明が曖昧な業者は避けた方が無難です。
質問にしっかり答えてくれる業者を選ぶことで、安心して依頼できます。
業者依頼とDIYの費用相場を比較【どちらがお得か?】
「業者に依頼するか、自分で駆除するか」悩む方も多いでしょう。
それぞれの費用相場を比較し、どちらがお得なのか考えてみましょう。
➡シロアリ駆除(30坪程度):約10万円~30万円
➡ゴキブリ駆除(一般家庭):約1万円~5万円
➡ムカデ・クモ駆除:数千円~3万円
➡市販の害虫駆除スプレー:約1,000円~3,000円
➡バルサンなどの燻煙剤:約1,500円~5,000円
➡防虫シートや忌避剤:約2,000円~10,000円
特に、シロアリなどの深刻な害虫は、自己対策では完全駆除が難しいため、業者依頼を検討した方がいいですよ。
実際の成功・失敗事例から学ぶ床下害虫駆除のポイント
業者に依頼した場合とDIYで対応した場合、それぞれの成功例と失敗例を見てみましょう。
■成功事例(業者依頼)
■失敗事例(DIY)
害虫の種類や被害の状況によって、DIYで対応できるものと、業者に頼んだ方が確実なものがあると分かりますね。
費用や手間を考えつつ、自分に合った方法を選ぶことが大切ですよ。
床下の害虫駆除は、放置すると被害が拡大する恐れがあります。
DIYで対応できる範囲なのか、業者に頼んだ方がいいのか、状況をしっかり見極めて対策してくださいね。
床下害虫駆除自分でもできる?はじめてでもわかる全手順と再発防止まで完全ガイド!【まとめ】
床下の害虫駆除を成功させるには、事前知識・適切な駆除方法・再発防止策が重要です。
今回の記事では、害虫の種類や侵入経路、駆除方法、さらには業者依頼のポイントまで詳しく解説しました。
ここで、特に押さえておきたいポイントを振り返りましょう。
それぞれ特徴や対策が異なる。
2.害虫の侵入経路は、通気口・床下の隙間・配管周りが主なポイント。
塞ぐ対策が必要。
3.発生原因は湿気や通気不足が大きく関係。
定期的な換気や調湿材の活用が効果的。
4.自分での駆除方法として、市販のバルサンや防虫スプレーが有効。
ただし、正しい使い方を守ることが大切。
5.害虫駆除後の掃除・消毒を怠ると再発のリスクが高まるため、徹底した清掃が必要。
6.再発防止策として、調湿材・換気扇・防虫シートなどの活用が効果的。
7.業者依頼の際のポイントは、費用相場や対応内容を比較し、信頼できる業者を選ぶこと。
害虫駆除は一時的な対応だけでは不十分です。
発生を防ぐ環境づくりが最も重要なので、今回の内容を参考にしながら、効果的な対策を実施してくださいね。